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ホージーに変化がみられたのは、2005年の春先でした。
定期検診の血液検査の際に、それまで全く問題がなかった
GPTとGOTの値が突然高くなっていて、すぐに詳細な検査をしました。
しかし、原因がわからず、当初は手作り食の内容に問題があるのかとも
思ったのですが、そうではありませんでした。
その後、東大動物医療センターを紹介され、そこでの精密検査でも
肝機能は全く正常だという結果で、結局原因がつかめず、
ドクターからは、開腹して肝臓の組織を調べることも勧められました。
ですが、
その時点では重篤な問題ではないとの話でしたので、
それを断り、肝機能を高める薬で様子を見ていた次第です。

そして、10月、いつものようにホージーを撫でていると
お腹の一部にいつもとは異なる膨らみを感じました。
改めて東大動物医療センターで検査をしたところ、
それが「LGLリンパ腫」であることが判明しました。
しかも、検査の結果はすべて悪い方悪い方へと出てしまいました。
ドクターの説明では、抗がん剤が効く比較的いいケースでも
半年もった例を知らないと言われ、
おそらく、もって数ヶ月でしょうと説明を受けました。
...11月15日のことでした。
説明を聞いている途中から、血の気が引いていくのがわかりました。
だんだんドクターの声が遠くなり聞こえなくなりました。
恥ずかしい話しですが、その時、その場に立っているのがやっとでした。
それからというもの、ずっと長い夢を見ているかのようでした。
今でも夢であって欲しいと思っています。

できる限りのことはやってあげたいとの想いで、
1度だけステロイド剤を飲ませたのですが、
かつて見たことの無い形相で嘔吐を繰り返しました。
聞いたことない声で鳴くその副作用のすさまじさを目の当たりにし、
この薬を
とても続けられる様子ではなく、
その1度だけで、以降、薬は使わないことを決心しました。
「延命」という行為が、命の尊厳を奪うような、人のエゴにならないようにと、
そのことを考えながら、レメディとサプリメントのみで見守ることにしました。
ホージーが本来持っているであろう治癒力を信じて...。

(このことは、決して
ステロイド剤の有用性を否定しているわけではなく、あくまで、
ホージーには適さなかったための判断であるということを補足しておきます。)


あとどのくらいの時間が残されているのか...、
毎日分刻みでホージーの様子を見守る
日々でした。
何もしてあげれない自分たちを自覚する度に、胸が張り裂けそうでした。
抱きかかえると、背骨や骨盤のひとつひとつが指先で克明に感じられ、
少しずつ減っていく体重とは裏腹に、私たちの心の重さはどんどん増していきました。
その間ずっと、何を食べても味がよくわからず、仕事はもちろん、
人と会うこともできれば避けたい心境でした。
(この間お会いした方で、失礼などがありましたら、どうぞお許し下さい。)

最期の瞬間まで奇跡を願っていましたが、叶いませんでした。
でも、
ホージーは最期までとてもいいコでした。
亡くなる1週間前から食事ができなくなり、最後の2日は水も受け付けなくなり、
その場に立つことさえままならない状況でしたが、
旅立つ数時間前によろめきながらも自力でトイレに入り、オシッコをしました。
そして、私たちの前で旅立ってくれました。
まるで、年内の仕事が一段落するのを待っていたかのように、そして、
お正月休みという、気持ちの整理をする時間までも残しておいてくれたようです。

思いもよらぬ短い一生となりましたが、
ホージーとの暮しはとても楽しく幸せなものでした。
生後すぐに捨てられた不運なコでしたが、
非常に可愛いコに育ってくれ、その仕草や鳴き声、性格も穏やかで、
私たちにとって、かけがえのない特別なコでした。
今はただ、ホージーと出会えたことに感謝するばかりです


ホージーが旅立って、早くも10日が過ぎましたが、
あまりに静かな夫婦二人だけの生活に戸惑っています。
大きな喪失感と、寂しさでいっぱいです。
ホージーが愛しくて愛しくて仕方がありません。
会いたくてもその姿を見れない、触れることができない...
まるで、決して叶うことのない永遠の片思いが始まったような気持ちです。
里子に迎えたいと思うコは、世の中にはたくさんいるのですが、
私たち
にとって、ホージーがあまりにもいいコでしたから、
当分の間、ホージー以外の存在は考えられない状況です。
でも、またいつか、ホージーの導きで新しい縁があるのでは...とも思っています。

これまで、多くの方からホージーへの温かいメッセージをたくさん頂き、
とても嬉しく思っております。改めてお礼を申し上げます。
本当にどうもありがとうございました。

看板ネコ「ホージー」は、その姿を見せることができなくなりましたが、
これからも「On The Blanket」とともに存在し続けます。
今後ともどうぞよろしくお願い致します。





2006年1月8日
On The Blaneket 管理人:hozys



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